そして夜のピクニックが終わる

”みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。”


歩行祭。全校生徒が80キロの道を一日かけて歩き続ける。ただそれだけの祭り。
深夜の歩行に普段は親友にも言えない秘めた想いと共に。


共犯者めいた雰囲気を持つ男女ぞれぞれのパートに分かれて
それぞれの目線で物語りは進みます。
ただ歩くだけなので大きな動きはありませんが、
高校時代に持つ恋愛や友情や悩みや葛藤を味わえます。
”雑音だって、おまえを作ってるんだよ。雑音はうるさいけど、やっぱ聞いておかなきゃなんない時だってあるんだよ。”
”このノイズが聞こえるのって、今だけだから、あとからテープを巻き戻して聞こうと思ったときにはもう聞こえない。”


学校という場を離れてしまうと、
気の会う友達、あまり知らなかった人ごっちゃまぜの大人数でひとつのイベントを
夜も徹して行うって事はなかなかないと思う。
(仕事での事業立ち上げってのはそれに近いものがあるが、仕事は仕事なので)
みんなでただなにかするってのが、難しくて凄いこと、特別なことなんだって思います。
ただの手伝いだったけど、高校の祭りで花火係で一緒に作業したのが楽しかったことを覚えてます。
やってみる前はそんなつまらないこと、と思ってしまうことでも、
みんなと一緒ならきっと楽しかったと思える。
そんな高校時代ってやっぱり特別だったのかなと感じました。


何か面白い本知ってる人いたら紹介して〜。